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民法親族編

2016年8月26日 金曜日

民法親族編その8 婚姻⑥ 

民法親族編その8

1、 婚姻費用の分担
婚姻費用とは、未成熟の子を含む夫婦共同体の維持に必要な費用のことで、衣食住などの日常の生活の費用、子供の養育に関する費用、交際費、娯楽費、医療費などがあります。これらの費用の分担は、通常は夫婦間の合意によって決定されますが、別居や離婚のときなどの時に問題となります。相手方が履行しない時など夫婦間で決められないときは、家庭裁判所に申し立ててその審判によって決定することもできます。

*夫婦が別居する場合において、婚姻関係が事実上破たんしていても婚姻が解消されない限り婚姻費用は分担しなければなりません。このような場合でも、夫婦の協力扶助義務はなくならないためです。
 ただし、別居の原因について責任のある有責配偶者から請求があった場合には、裁判所の判断は分かれているようです。

2、 日常家事債務
 夫婦と未成熟の子の共同生活で、日常的に必要な事柄を日常家事と呼びます。第三者に対して、この日常家事に関する債務を負った場合は、夫婦は連帯して責任を取らなければなりません。この規定は、夫婦別産制の例外とも言える考え方です。夫婦の一方と取引した第三者の保護と、家事処理の便宜を調整した決まりと言えます。

 この日常家事とは、生活必需品の購入、家屋の賃貸借契約の締結などのほか、生活必需品の購入のための借金契約なども含まれます。
 また、夫婦が連帯して責任を負うということですが、これは夫婦の一方が締結した契約については、他の一方も連帯債務者としての責任を負うという意味になります。例えば、日常的な食料品代のため、食料品店に代金債務を負った場合は、購入したのが妻であってもその支払い責任は夫にもあるということです。

 ただし、日常家事の範囲外の行為については、配偶者は責任を負いません。日常家事の範囲かどうかは難しい問題になりますが、例えば妻が高価な宝石を購入した場合などでは、原則として夫は支払い義務を負いません。

投稿者 菅原会計事務所 | 記事URL

2016年8月19日 金曜日

民法親族編その7 婚姻⑤

民法親族編その7 婚姻⑤
1、 婚姻の法律的効果
 結婚の成立により、夫婦は同じ性(法律上は氏)を称することとなります。また、夫婦は同居し、互いに協力・扶助すべきこと、未成年者は結婚により成年に達したとみなされることなどの効果および権利義務が発生します。さらに、夫婦共同生活に必要な費用(婚姻費用)は互いに分担することとしています。

2、 基本は夫婦別産制
 民法は、夫婦であっても財産関係については別産制を採用しています。したがって、夫婦の一方が婚姻前から持っていた財産や、婚姻中でも自分の名義で取得した財産は,その者の特有の財産となります。また婚姻中には、夫婦どちらの物か不明の財産が生まれることがありますが、この場合には夫婦の共有財産と推定されます。
 夫婦別産制では、夫婦の一方が財産を取得した場合、その財産取得や維持に配偶者の協力があったときはどうすべきか問題が生じます。具体的には夫の給与収入について、妻の貢献をどこまで認めるかということになります。この点について判例は、夫婦の一方が取得した財産に対する配偶者の協力は、財産分与請求権、相続権、扶養請求権によって処理されるとしています。

*専業主婦の預金は夫の財産か?
 相続税の現場では、家族名義の預金が被相続人の財産ではないかとして税務署から指摘を受けることがあります。その状況はケーズバイケースですし、確かに被相続人が家族の名義を使っただけと思われる状況もあります。その中で問題となるケースにいわゆるへそくりも含めて専業主婦が婚姻後に蓄積した預金について、夫の預金ないしは夫婦共有の財産ではないかと指摘されることがあります。
 名義預金か否かの判断基準に、資金の出所(誰が原資を得たのか)、管理運用(印鑑や通帳の作成者の作成・保管、通帳の出し入れを行っていたか)、果実の取得(利息や運用益をだれが取得していたのか)について検討されます。詳細は別な機会に説明しますが、夫婦間での贈与はなかなか認められないこともあり実務では注意が必要です。

投稿者 菅原会計事務所 | 記事URL

2016年8月 5日 金曜日

民法親族編 その6 婚姻④

、民法親族編 その6 婚姻④

1、 婚姻の取り消し
法律上の婚姻が成立するためには、まず当事者に婚姻の意思があることが絶対に必要であり、さらにこれに加えて戸籍係への婚姻の届け出が要求されます。
 結婚の意思がないというケースなどを除くと、いったん婚姻届が提出されてしまうと、たとえ成立要件が欠けていたとしても、婚姻自体は有効となってしまいます。民法はこのような不合理を是正するため、取り消しの規定を設けています。
 婚姻を取り消すことができる原因としては、婚姻適齢に達していない場合、重婚、近親婚、待婚期間内の婚姻、詐欺や強迫による婚姻があります。

2、 無効と取消の違い
 無効な婚姻は、判決や審判がなくても当然無効です。婚姻無効の訴えとは、無効であることを確認するために行われるものです。訴えの相手は、夫婦の一方が提起する場合は配偶者になり、第三者が提起する場合は夫婦に、相手が死亡している場合には検察官となります。
 しかし婚姻の取り消しの場合は、無効のケースとは異なり判決や審判によってのみ決定されます。その効果は、将来に向かってのもので、遡及性は認められません。つまり、過去何年に遡って婚姻が取り消されるということはないわけです。したがって、取消の効果は離婚と同じものになり、扱いも同様です。子の監護や復氏、財産分与、祭祀財産の承継などは、すべて離婚の規定が準用されます。

*重婚、詐欺や強迫による婚姻は、婚姻の取り消しの原因に挙げられていますが、当然に無効とすべきではないのか個人的には疑問が残ります。詐欺の立証は難しいのかもしれませんが、無効と取消の違いを考えると釈然としません。

3、夫婦の氏
 夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称します。夫婦の一方が死亡したときは、生存配偶者は、婚姻前の氏に復することができます。

4、同居、協力及び扶助の義務
 夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならないこととされています。

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